胎児が無脳症になる確率は意外にも高い?日本は無脳症大国?

 

皆さんは、無脳症という先天性異常について、どのくらいご存じですか?
高齢出産の方のリスクの一つに挙げられているため、ある程度は知っているという方も多いのではないでしょうか。

 

先天性異常の一つである無脳症について、一体どのようなものなのか、また、その発症率や原因など、見ていきたいと思います。

 

 

胎児の先天性異常 〜無脳症とは〜

 

無脳症とはどのような先天性異常で、どのようなことが原因となっているのでしょうか。
まずは基本的な部分についてご説明していきたいと思います。

 

無脳症ってどんな先天性異常?

 

無脳症とは、その名の通り、脳の大部分が欠損していたり、縮小している状態を指します。
臓器や身体に異常がないことが多く、他の胎児と変りなく成長するものの、
生命を維持していくための脳が欠損しているため、出産出来たとしても、一週間程度の命と言われています。

 

無脳症と診断された胎児のうち、75%が死産となると言われています。
医師が母体のリスクなどを考慮し、中絶を勧めることがある唯一の例とも言われている先天性異常です。

 

無脳症はいつわかるの?

 

胎児が無脳症であるかどうかは、一体いつ頃になればわかるのでしょうか。

 

無脳症の可能性は、大体妊娠12週目(4ヶ月目)以降、超音波検査によって判明すると言われています。
超音波検査を行った際、以下のようなことがあれば、無脳症が疑われます。

 

・頭蓋が見えない
・頭部のあたりがモヤモヤして見える
・正常な成長を行う胎児よりも頭部が小さい
・頭部の丸みが欠けている

 

これらのことから無脳症の可能性があるとなった場合には、AFPと呼ばれる血清蛋白(A-フェトプロテイン)を測定する血液検査を行います。
これは1977年に、胎児が無脳症や二分脊椎症の場合、母体血清中のAFPが高濃度になることが報告され、そこから取り入れられるようになった検査方法です。

 

検査の結果、AFPが400ng/mL以上となった場合、無脳症と診断されることになります。

 

 

どうして無脳症になるの?原因は何?

 

実は、無脳症の原因についてははっきりと分かっていません。
ただ、以下のようなことが関係しているのではないかと言われています。

 

・妊婦さんの先天性疾患
・遺伝子的な要因
・飲酒や喫煙
・高齢出産

 

このようなことが原因となり引き起こされている可能性があります。
ただ単に高齢出産で卵子が老化しているから等の理由ではなく、生活習慣によっても引き起こされる可能性があるということです。

 

 

無脳症の発症率はどのくらい?

 

では、無脳症はどのくらいの確率で発症するものなのでしょうか。

 

日本では、10,000人に5人〜10人という確率で発症すると言われています。
こうして実際に発症率を見てみると、胎児が無脳症になる確率は意外と高めであることが分かります。

 

我が子がどのような状態にあっても産んで育てたいという方は多いものですが、
無脳症の胎児の場合、前述の通り出産出来ても長い命ではありません。

 

 

治療法と予防法 〜葉酸摂取の大切さ〜

 

無脳症の治療法については、残念ながら今のところありません
そのため、無脳症の可能性があると診断されたご夫婦の気持ちは、計り知れません。

 

ただ、無脳症を予防する方法ならあります。
それが、厚生労働省が推奨している、1日に400μgの葉酸を摂取するという方法です。

 

 

妊活中・妊娠前から葉酸を摂取する重要性

 

先天性異常の多くが、妊娠直後から妊娠10週目以内に発症し、
中枢神経系(無脳症もこれにあたる)の先天性異常は、妊娠7週未満に発症するとされています。

 

そのため、妊娠に気づいた頃には、すでにこの時期を通りすぎている可能性があるため、
妊活中もしくは妊娠前から葉酸を摂取しておくことが大切だと言われているのです。

 

もちろん、妊娠に気づいていから葉酸を摂取しても、効果があったという報告がありますので、安心してくださいね。

 

葉酸は食品からの摂取が難しい

 

葉酸は、水溶性ビタミンと言い、水に溶けやすい性質を持っています。
葉酸を含む代表的な食材にはほうれん草がありますが、このほうれん草を茹でる際に、葉酸の半分はお湯に溶け出してしまうのです。

 

そのため、食品から1日の推奨摂取量である400μgの葉酸を摂取することが大変難しいため、
厚生労働省では栄養補助食品(サプリメント)からの葉酸摂取を推奨しています。

 

葉酸は合成葉酸を!

 

そして、葉酸には、天然葉酸と合成葉酸の2種類があります。
合成と天然と聞けば、なんとなく天然葉酸の方が身体に良いというイメージがあると思います。

 

ですが、葉酸に限っては、合成葉酸がおすすめです。

 

合成葉酸(モノグルタミン酸型葉酸)・・・体内での吸収率が85%
天然葉酸(ポリグルタミン酸型葉酸)・・・体内での吸収率が50%

 

このように、天然と合成では、体内での吸収率に大きな違いがあるのです。
つまり、天然葉酸のサプリメントから400μg摂取するのと、合成葉酸のサプリメントから400μgを摂取するのでは、身体に吸収される葉酸の量が違うということになります。

 

葉酸を身体に効率よく吸収させ、先天性異常を予防していくためにも、合成葉酸がおすすめだと言えます。

 

ちなみに、厚生労働省が推奨している葉酸も、合成葉酸となっています。
葉酸サプリを選ぶ際には、成分を確認し、添加物の少ないもの・合成葉酸のものを選ぶようにしてくださいね。